登山道補修隊～活動記録2023年1月7日～

2023年1月24日 最終更新日時 : 2023年1月24日 hakonevc

1月7日（土）の活動報告

冬晴れの中、初めての方3人を含め8人集まりました。12月末に湖尻園地内で整備した近自然工法の現場や間伐された林内を見て話し合いをした後、自分達で何ヶ所か近自然工法を見習って作ってみました。

午後は、姥子の船見岩付近でススキ束を作り、一部を明神コースの起点付近に運び、霜柱で法面の土が崩れる場所に置いてみました。

先日近自然工法で整備した場所で考え方のおさらいをしました。基本は水がゆっくり流れるようにすることにより、侵食を抑えるということ。そのために現場付近の材料を使い（ここではヒノキ林の間伐材）、自然現象である「引っ掛かる」「埋まる」を組み合わせて、杭は使わずに基礎材（2.5〜3.0mの太い丸太）を「逆くの字」に固定していきます。
基礎木を固定したら次は階段。高低差が90cmあり、一段を15cmとして6段作ります。階段も並行に並べるのではなく、ハの字、逆ハの字に並べ、水の勢いを削ぐと共に、心理的な歩きやすさを考慮しています。
間伐の現場では年輪を数えたり（60年でした）、林内の植生が今後どう変わっていくかなど、植物に詳しいTさんから話しを聞きました。自然観察会のようですね。
園路脇にある半割り丸太を、杭を使わないで固定できるか試してみることにしました。地表に凸面を作り、水切りにします。
10cmほど埋めたら杭を使わなくても動きません。もう少し長い材にすればよかったですね〜
林内にたくさんあるヒイラギナンテン。園芸種で鳥が実を食べて広がるようです。中国原産の外来種なので、駆除した方がよいでしょう。
階段の下の土砂が水流で流されたところ。みんなで話し合い、丸太を木の根に引っ掛かけて、据えてみることにしました。
2ヶ所の根に丸太を引っ掛かけ、動かないよう最小限掘り埋めました。くぼみには枯木や土を入れて踏み固めました。
人工的でなく、自然と一体的に仕上がりました！
ここは12〜14年前にＶ字侵食になりかけたところを階段で抑えたところ。土が堆積して安定した一方、階段のすぐ下は流水で削られてしまっています。ここの補修は近自然的な発想でやっていきたいと思います。
ということで、林内で朽ちていく木を階段の下に運び、補助階段に据え置きました。踏まれながら朽ちてもらいます。
午後、草刈り後に集積した草を束ねる作業をしました。
麻ひもで2ヶ所結いて束にします。全部で50束作りました。
2チームに分かれ、4人は約30束を車に積み、明神ヶ岳コースの起点から100mほどの区間の侵食が進む法面に据え置きました。
残りの4人は船見岩から姥子駅の間の侵食されつつある場所で近自然工法の練習。
まず、周辺の林内から太めの枯木を集めます。
長い丸太を法面に引っ掛かけるように据えて、15〜20cmの段差になるようにします。
勾配は緩いので、それほど荷重はかからないと思いました。今まで当たり前のように杭を使っていましたが、使わなくても大丈夫なら、その方がいいですね。
枯木を敷きつめたところ。隙間に入れる土砂がないので、湿ったススキを使うことにしました。
法面はススキを被せ、土の露出をなくしました。路面は少しフカフカですが、しばらく様子を見て、不具合があれば補修します。
下流側から、完成後。
上流側から、着手前。
上流側から、完成後。これからどのように変化していくか、観察していきます。

活動への参加希望の方はお気軽に箱根ビジターセンターまでお問い合わせください。

毎月第1と第3土曜日、9時半ビジターセンター集合です。

TEL：0460-84-9981

mail：hakone-vc@kanagawa.email.ne.jp

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