【開催レポート】草原の秋の花とイタリ池の渡り鳥、初日9/23(火)
「草原の秋の花とイタリ池の渡り鳥」の初日。残暑が終わり快適なネイチャーハイキングでした。
■data
・ツアー名称「草原の秋の花とイタリ池の渡り鳥」 ←クリック
・2025/9/23(火祝)
今後の開催日:10/13(月祝) , 10/18(土) , 11/3 (月祝)
・開催地:箱根カントリー倶楽部(箱根町仙石原)
・参加者:7名
・天候:晴れ
・講師:博物館学芸員 伊豆川哲也
■受付挨拶をしゴルフコースに入場。近年増えすぎてしまったシカによる食害を防ぐために、コース全周をシカ柵(高さ2m)で囲っています。
■スタートは、ちょっとした高台でゴルフ場の広~い景観を眺望。
■外輪山に囲まれ、カルデラ(鍋形)地形の底にゴルフ場が位置し、ゴルフ場の中に、早川の本流が蛇行して流れ、自然池沼のイタリ池、原生林、草原を眺望してもらいました。
■本日のメインテーマは草原の秋の花なので、模式図(下記)や、明治時代の牛馬の放牧写真(下記)を使って「草原の魅力とは?」「ここは江戸時代すでに草原だった」についてのレクチャーを行いました。


↑明治時代 渋沢栄一らによる牧場「耕牧舎」による放牧
↓花が多い美しい草原(半自然草原)ができる仕組み クリックでpdf

■ゴルフ場は18ホールのゴルフコースが芝地植生なのですが、箱根カントリー倶楽部は、敷地面積にかなり余裕があるので、各ゴルフコースの幅がかなり広く、コースの両脇にボールがあまり転がらないやや背の高い草地が維持されています。
■このやや背の高い草地は、ゴルフとしての眺望を確保するために年に1~2回草刈りをしてます。
このように低頻度の草刈を長年続けた植生を「半自然草原」(二次草原)と言い、箱根では主にススキやチガヤで構成される自然度の高い希少な植生です。このような草原では、夏のお盆に飾る「盆花」や秋の七草が点在共生します。
実は、半自然草原は、江戸時代以前から戦後直後ぐらいまで箱根仙石原の平坦地の大半を占めていました。人々が茅葺き屋根材や牛馬の餌の採草地(茅場)として草刈りして維持してきたのです。
■コース脇の草地を歩き、リンドウ科の3種、ツルリンドウ、リンドウアケボノソウを見ていただきました。


(写真の順ツルリンドウ、リンドウ、アケボノソウ)
■高山植物コバイケイソウの近縁種であるシュロソウの花がちょうど見頃でした。休憩したベンチ脇には草原を象徴する淡紫色のマツムシソウが咲いていました。



(↑写真の順 シュロソウ、マツムシソウ、ワレモコウ)



(↑写真の順 ツリガネニンジン、タムラソウの花と棘のない葉)
■ススキ草原の中で、スポット的にススキの勢いが弱いのに日当たりの良いところには、赤くて可愛い花のワレモコウや、キキョウ科の釣り鐘形の紫花ツリガネニンジン、花はアザミそっくりなのに葉に棘がないタムラソウ、黄色いオミナエシなどの野性のお花畑となっており皆さん花を探しながら写真を撮ってました。
■ウメバチソウも探し、5mmほどの白い球(つぼみ)が地面からたくさん出てきてました。10月には花がたくさん見れそうです。
茅場として草原を大昔から持続してきた仙石原の歴史と現代の課題も皆さん楽しく学べたようです。



(↑写真の順 ウメバチソウ サルナシの実の断面 塩味のミツバウツギ
■樹林の花や木の実
木の実も楽しんでもらいました。
つる性のサルナシが、高木に絡んでおり、果実ぶら下がっていましたので、脚立を用意してもらい果実を採取し、皆さんに試食を楽しんでもらいました。サルナシは、キウイフルーツの原種に近い種類で断面の形も味もキウイフルーツそっくりです。
またミツバウツギがおもしろい形をした鞘に種子が入って、たわわに実っており、味見をしてもらいました。こちらはカリッと噛むと、ほどよい塩味があり、酒のつまみのような感じです。
■イタリ池は、
ヒシが水面に繁茂し、岸辺にヒシの実が打ち上がっていたので、トゲトゲを皆さんに触っていただき、「追っ手が追いかけてきたら忍者がこれ撒いたんです。いわゆる忍法のまき菱」と解説(^_^;)
まだカモ類の渡りシーズンにはなっていないので、渡来していませんでした。例年10~11月に、渡り途中のカモ類が、中継地として休息に利用します。10~11月の本ツアーを乞うご期待!
■残りのツアー日程 10/18(土) , 11/3 (月祝)
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